「あ……」
どうしよう……なんて言おう……
何も考えずに来てしまって、完全に勢いだけのノープラン。
もちろん、母に頼まれたことなんて何もない。
適当にごまかしてもいいけれど、誰かに言われてきたと思われると、これから色々と……やりにくくなるような気がする。
いや、もちろん、もう覚悟っていうか、心の準備はできてるけどね!
いきなりそう……うまくはいかないんじゃないかと思うし、これから徐々に進めていくのに、ちょっとした布石を打っておきたい。
雄太さんに会いたくて……?
ちょっと顔が見たくて……?
好きです……は、いきなりすぎる……か……
迷ったけれど、結局どれも決め手に欠けたので、結局、素直に本当のことを言うことにする。
「いえ、あの…近くまで来たので、元気かな……と思って……」
会いに来ました……そこまで言えば、私的に満点だったんだけど。
すぐに顔が熱くなって、しどろもどろになった。



