その思わせぶりは有罪です。



「俺、冬弥です。」


「私、葉月って言います……!」


「待って、せっかく同じ学科なんだし、敬語無くさない……?」


「わかった!」


そうして広い敷地の中を歩きながら、一通りの自己紹介を済ませる。


私たちの目指す校舎は、その広い敷地の一番奥にあった。