その思わせぶりは有罪です。



そんな大学生活は目まぐるしくカレンダーの日付を捲っていき、気づけば5月になっていた。


冬弥くんからのLINEは相変わらず来ていて、「宿題やったー?」だとか、「勉強やばい」だとか、当たり障りの無いことばかりだ。


学校では挨拶するものの、他の会話は滅多に無い。


朝と夜に、少しずつ会話が進むだけ。


今日だって。


ガサ、と背もたれが揺れる感覚に振り返ると、重い荷物を丁度下ろしたばかりだった冬弥くんの足下が視界に映る。