「えっ」 その声に私は、指をさしていた画面から顔を上げる。 そこで一瞬だけ驚いたような表情をした彼は、その後すぐに安心したような表情をした。 「一年生ですか。実は俺も一年なんです。学科も、そこ、一緒です」 「そうなんですか……!? すごく迷わずに歩いていたから、てっきり先輩かと思って……!」 たまたま声をかけた相手が同じ学科だったという偶然に、私たちは笑い合う。