迷いなく進むその姿は、一年生には見えない。 そう思った私は、小走りになって一言。 「あのっ……!」 私の声に脚をとめたその人が振り返る。 わっ、背、高い…… 第一印象はそれだった。 私でさえ160センチあるのだから、彼は……180センチくらいあるのでは無いか。 「何ですか?」 頭の上から聞こえる声にハッとして、とっさに答える。 「あの、ここに生きたいんですけど……場所って、分かりますか」 そう言って指さしたのは、事前にスマートフォンに送られてきていた学科の集合場所だった。