その思わせぶりは有罪です。



「日に当たったらやっと分かるでしょ? 暗いから、あんまり気づいてもらえない。」


日の光が当たるタイミングでそんなことを言う冬弥くんは、さわさわと自分の髪の毛を撫でる。


「たしかに、すぐには気づかないかも。」


私も、次に日の光が当たるのを待ってからそう返した。


冬弥くんの指先が絡む毛先を、なんとはなしに見つめていた。