次の日。 4月初めの風はまだ少し寒い。 薄手のセーターにタイトなズボンを履いた私は、集合場所である学校の最寄り駅に向かった。 冬弥くんからは先に着いているという報告が来ていて、ホームから改札までの階段をあがった私は、その姿を探す。 「居たっ」 背の高い彼は、人が少ないおかげもあり、すぐに見つけることが出来た。