そんな私の妄想は、メッセージアプリの通知の音で掻き消される。 スマホの画面を明るくすれば、まだ見慣れないアイコンがそこにあった。 男の子同士が複数人で集まり、ピースもして、鏡越しに撮った写真らしい。 おそらく高校の友達なのだろう。 通知バーをタップしてメッセージアプリを開く。 『良かったらさ、教科書、一緒に買いに行かない?』