私は何をしていたんだろう。
きっとこれが彼に会う最後のチャンスだ。
覚悟を決め、家を飛び出し彼が待つ砂浜へ走る。
「はぁ…はぁ…まだいて!今行くから!太陽!!」
砂浜に着いた時、天ノ川を見る人達がたくさんいた。
思わず叫ぶ。
「太陽ー!!!」
聞こえるわけないか…
私のことなんてもう嫌いになっちゃってるよね…
少し経ってから遠くのほうで声が聞こえた。
「月乃ー!!」
彼だ…彼の声だ……!
やっと会えた…会いたかった…
彼の方へ走り出す。
「なぁ月乃。前に言ってた天ノ川が1番綺麗に見える場所おしえてくれよ。」
「うん!一緒に行こう!」
そこには誰もいなくて私と彼の2人きりだった。
彼は天ノ川に向かって叫んだ。
「俺は、月乃が好きだ!病気なんかにぜってぇ負けねぇ!!だから俺を生きさせてくれ!!」
彼に続けて私も叫ぶ。
「私も太陽が好きー!!生きてもう一度私に会いに来てー!」
お互いに顔を見て笑った。
絶対にまた会える…そう信じて…
「なんか俺たち織姫と彦星みたいじゃね?七夕に会えて結ばれて…」
「じゃあ織姫と彦星は私たちの神様だね。きっと2人が私たちを巡り会わせてくれたんだよ。」
「絶対そうだな。…月乃。愛してるよ。」
「私も…愛してる!」
2人は天ノ川の下で約束をした。
絶対また会おうと…



