〈治療室〉

と書かれた場所に辿りついた。


____ごほ、ごほ


ここからだ。


私は、その部屋を開ける。


そこには、1人の青年がベットの上後ろに背を預けていた。

青年は、私に気づく。


「……ごほ。……お姉さん、見ない顔だね。

名前……なんて、言うの?……ごほ、ごほ」


「雪乃原、です」


「そう。……僕の名前は、羽咋蒼生」


思い出した。

ルキさんも美蘭も言っていた、病人の人だ。