僕は、蔵木一郎の弟。


『おい、水気』

『なに』

僕は、一郎兄の言いなり。

『羽咋ルキのたまり場に乗りだせ。今の姿じゃすぐにバレる』

兄は、僕に鋭い刃物を向け、腕を切りつけた。

『___これで、よし』

僕の腕は血だらけ。

『ルキに言われたら、リスカしました。って、言うんだ。

分かったな』

『うん』

『家族は、居ないって言っとけ。

失敗したら___分かってるよな?』



そういうことがあって、今は順調に兄の計画通り羽咋ルキの城の中にいる。

何の目的かは、分からないけど。




___プルルル・・・

《順調か

すぐに出た。

「うん」

《その調子で頼むぞ


ブチ


で、すぐに切れた。



今のやり取りをルキが見ていていたのも知らずに。