「それなら私は、医療の現場で頑張る雪杜くんを追いかけるし、できることならその……お支えしたいと思っているわけで……」


言いながらだんだん恥ずかしくなってきて、後半にさしかかるにつれて声が小さくなる。
ついでに視線も自分の膝に落とした。

ちょっとの沈黙の後に、横から「ふ、」と笑うのが聞こえる。


「先輩、すんごいミスしそう。担当医は大変だろうね」

「な……っ、が、がんばるもん!!」


むっとして、反抗しようと雪杜くんを見る。

いったい何を想像しているのか。
いったい何がそんなにおかしいのか。

未だにくっくと笑っているから、わざとらしく眉間にシワを寄せた。


「でも、わかった」

「……がんばるもん」

「それもわかった」

「う、そうやって笑ったって……うう」


きゅんきゅん鳴り続ける心臓を抑えるように胸元に手を当てる。
同時に雪杜くんの手が私の頭の上で、ぽんぽんと軽く上下した。


「……先輩の、そういうとこ」

「え?」


目が合う。

水色の中に桃色の光がキラキラと反射して、少しだけ瞼が下がった。



「俺、すごく好き」