母親からの電話があってから、茉白は黙りこくっている。

「まーちゃん、どうしたの?
お義母(かあ)さん、なんだって?」

「……だの」

「え?
何、まーちゃん」

「舞雪が死んだの…」

「え!」

魁は驚く。

「自殺だって…」

魁は何も言わず、茉白を抱き寄せた。

「なんで既婚者だったんだろう…」

「…うん」

「舞雪には幸せな恋愛をして欲しかった…」

「…うん」

「…せめて天国では、幸せであってほしいな…」

「…うん、そうだね」

魁も泣いている。

茉白は魁を抱きしめて、

「魁君、ありがとう」

お礼を言った。