私はある大型ネットショッピングサイトの倉庫のバイトに入った。
愛想も良くなく、人付き合いも苦手だから、私は昔から裏方の仕事ばかりしていた。
そこで知り合ったのが樹だ。
樹はトレーナーをしていて、私にいろいろなことを教えてくれた。
彼とは波長のようなものが合っていたのか、人見知りな私が初日から打ち解けて話せた。
休憩時間も、よく一緒に過ごした。
だけど、樹に対する感情は、人として、のものだ。
良い人だな、頼りになるな、頭が良いな、優しいな…
いろんな印象は持ったけど、それはあくまでも仕事仲間としてのことだった。
それなのに…



「三井さん、俺と付き合って下さい。」



ある日、唐突に食事に誘われて…
連れて行かれたレストランで、そんな告白を受けた。
私はとにかく驚いて…



だって、彼は私よりずっと年下で、私は見た目的にもただのおばさん。
ぽっちゃりしてるし、服装にも無頓着だし、いつもすっぴん。
美容院には、10年以上行ってなくて、白髪も出ている。



だから、これは何かの冗談なんだと思った。
もしくは、罰ゲーム?