雨上がり、また想いだせるように。



「霧が濃いほど虹空は何かを抱え込んでる。あいつは昔から一人で抱え込む性格だからな」


男の人が補足して説明をしてくれる。



「最近は薄くなっていたから、もう苦しみから解放されたのかと思っていた。なのに、またこれだ」



両腕を上げて、「虹空には降参だ」とため息をつく
男の人。


この世界は一体何なのだろうか?不思議なことが多すぎる。


数十秒ほど間をおいて話しかける。



「この世界を作ったのはあなたなんですよね?どうして、人の気持ちが霧の量で分かるなんてややこしい設定を作ったんですか?」

 
「あいつは分かりにくいからこうするしかなかったんだ。僕は今まで虹空のことを理解して願いを叶えようとしてきた」



首を縦に振って相槌を打つ。



「でも、理解すれば理解をするほどあいつが、虹空が分からなくなっていく。今だって、虹空の願いはきっと雨を元の世界に戻すこと。でも、虹空のことを理解してるからこそ雨がどれだけ大切な存在か知ってる。だから願いを叶えることが出来ないんだ」