「それは、私もだよ。虹空くんのこと忘れたくない。ずっと覚えていたい。あっちの世界でもこうやってそばにいたい」
そう言うと、虹空くんは再び目をそらす。どうしたのだろう。今日はなんか、変だ。
そう思っていると、再びすぐに目が合った。
「今日の夜、この世界から出よう、雨。今日がお別れになってしまうかも知れないけど」
私はすぐに、言葉を返すことが出来なかった。きっと、虹空くんも私も今、夢の世界から出たいなんて思っていない。私達はきっと、自分自身に嘘をついている。
私は素直に上がらない口角を必死に上げる。きっと酷い笑顔。
「そ、そうだね。二人なら怖くない」
やっぱりこの世界から出るということには納得できなくて、嘘をついている。
でも、二人なら怖くないと思うのは私の本心だ。



