あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~

また、ちょっと黙る。


何だか変だよ、弥生。


いつもと違う様子に心拍数が上がる、何かあったの?


「弥生先生? 大丈夫ですか?」


理久先生も心配そうにしている。


「あっ、うん、ごめんね。嘘だよ、今のは全部、嘘」


苦笑い……無理に笑おうとしてる?


「弥生?」


「今の私にはね、夢を語る資格なんて無いの」


その言葉に驚いた。


明らかにトーンダウンしてる弥生、こんな姿は今まで見たことなかった。


「そんな、資格が無いなんて言わないでよ」


「そうですよ。弥生先生、毎日一生懸命頑張ってるじゃないですか」


「ありがとうね。私だっていつも助けてもらって感謝してる。でもね、私、そんな大切な2人にずっと黙ってたことがあるんだ」


その深刻な表情を見てたら、ただ事じゃないってわかった。


心臓がドクンドクンと動き出す。


いつも明るい弥生から笑顔が消えるなんて……


「私ね……」