あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~

「素敵な夢……理久先生って、すごいね。心から尊敬する」


「うん、私もちょっと見直したかな。夢を実現できるように頑張って! でも、だったらお嫁さんも保育士じゃないとね。誰が相手なんだろね~」


その瞬間、理久先生と目が合った。


「えー! 嘘~理久先生って彩葉が好みなの?」


「ちょ、ちょっと弥生、冗談はやめてよ。まだそんなに酔ってないでしょ? 理久先生困ってるし。本当、ごめんね」


「い、いえ……僕は別に困ってるわけじゃ」


「ま、とにかくさ。聞いたからには理久先生の夢を全力で応援しなきゃね」


なぜかガッツポーズをする弥生。


ちょっと笑ってしまった。


「うん、そうだね。応援するよ、絶対に」


「ありがとうございます。心強いです。ところで……お2人の夢は? 聞いてもいいですか?」


夢……


今は自分のことより、雪都の幸せが1番だな。


家族みんな元気でニコニコ笑っていられること、そんな当たり前のことが私の夢なのかも。