あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~

「そ、そんなに声かかったら普通芸能界入るでしょ? なんで保育士やってんの?」


確かに、ごもっともな意見だ。


「芸能界に入っても、自分らしくいられないのがわかってるからです。無理に頑張っても、きっとすぐに挫折します」


「でも、ちょっともったいないよね。それだけの需要があるのに。じゃあさ、理久先生がいう自分らしいことって何なの?」


弥生の質問、私もすごく気になった。


「僕は子どもが好きです。当たり前のように昔から保育士を目指していました。まあ、母親が保育士っていうのもありましたけど、何よりも保育士という仕事自体にすごく憧れてました」


理久先生の大きな瞳がキラキラしてて、すごく魅力的。


ちょっとミステリアスな部分もある先生だけど、この顔を見てたら、本当になりたかった職業に就けて満足してるのが良くわかる。


「素敵、ずっと保育士に憧れてたんだね。私もそうだからすごくわかるよ」