「君に任せてから売上も順調に伸びている。これからもよろしくお願いするよ。そうだ、鏡子さんはお元気かな?」


「一堂社長、いつも妻のことまで気にかけて頂いてありがとうございます。はい、とても元気にしています」


「それは良かった。またいつでも一緒に遊びにきなさい。待ってるよ」


「ありがとうございます! ぜひ伺います」


お父様、優木さんをずいぶん気にいってるのね。


「では麗華さん、そろそろスタンバイよろしくお願いします」


「は~い」


スタッフに呼ばれ、私は撮影に挑んだ。


1人でのカット、モデル数名でのカット、全てが段取り通りに進んでいく。


美しく華やかで明るいイメージ、大ヒットCMになる予感しかしない。


外での撮影は無事に終了し、またスタジオに戻った時、お父様が私に話しかけてきた。


「お疲れ様。良かったじゃないか」


「ありがとう。演出もカメラマンもみんな一流だったからよ。もちろんモデルもね」