慌ただしい日々、2人で一緒に結婚式の準備をするのも楽しみで、パンフレットを取り寄せたり、あちこち見にいったりした。


ウェディングドレス、指輪、ブーケなどは、九条家の知り合いの一流デザイナーにそれぞれお願いして、素晴らしいものが仕上がった。


実際、出来上がりを目にすると、どれも丁寧で繊細な仕事に驚き、妥協を許さない職人魂を感じずにはいられなかった。


こんな素敵なものを私のために……


そう思うと感謝の思いが込み上げた。


慶都さんがプレゼントしてくれた、このウエディングドレスや指輪だけじゃなく、慶都さんから受け取る愛情全てへの感謝だった。


とにかく、たくさんの人に助けられ、着実に準備も整い、あとは当日を待つだけとなった。


もちろんマリッジブルーなんて無くて、ただ嬉しくて、ドキドキして、ワクワクして……私は最高の喜びに浸っていた。