甘ったるく吐く息と、私の喘ぐ声がとめどなく漏れ出す。


そして、それがだんだん大きくなって……


我慢しなきゃ、我慢しなきゃって、抑制すればする程慶都さんの責めには抗えなくて。


この人はイケメンで、頭が良くて、優しくて、お金持ちで……なのに、こんなにも女性を虜にするテクニックまで持っているんだ。


これ以上、あなたに必要なものなんて何もない。


すぐ目の前の美し過ぎる顔。


さっきからずっとずっとドキドキしてる。


ただでさえ体が熱いのに、まだまだ体温が上がっていくのを感じる。


どんなに願っても側にいることさえ叶わなかった人がこんなに近くにいる。


私は、思わず一筋の涙を流した。


愛しい……


あなたに抱かれて、私は……


「彩葉? 嫌なのか?」


「違います、嫌なわけないです。すみません、私、すごく嬉しくて」


「俺も嬉しい。でも、泣かないで……」


唇が、涙で濡れた頬を優しくなぞる。


「慶都さん、私……あなたとひとつになりたい」