あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~

「女性であんなに自分のお父様の会社を大切にされてる方を、他には知りません。慶都さんにとって妹みたいな存在なら、なおさらマリエさんを応援したいと思います」


「ありがとう。俺もこれから九条グループの副社長として、藤間フーズをしっかり後押しできればと思ってる」


確かにいろいろ言われてつらかった、だけど、マリエさんがどんな思いで慶都さんを諦めたかと思うと……すごく胸が痛かった。


マリエさんや理久先生は、私のせいでみんなつらい思いをしてるんだって、自分を責めそうになる。


でも、私は慶都さんを愛してる。


そこには何の嘘もない、だから……


お願い、許して……


「ところで麗華ちゃんとは会ってるのか?」


「あっ、いえ。残念なんですけど、最近は会えていません」


麗華だって、私とは話したくないだろうし……


だけど、会わなきゃいけないとは思ってる。