あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~

「それから、披露宴は海外で身内だけ……本当にそれでいいのか?」


「すみません、わがまま言って」


「気にしなくていい。君といられるなら、俺はどんな形でも構わない」


「ありがとうございます。いろいろ感謝しています」


私が、そうしたいって無理を言ってお願いした。


麗華のことも気になっていたし、あまり派手にはしたくなかった。


「式場は申し訳ないがずっと懇意にしているホテルに決めたい。グレースホテルで」


「えっ、あんな最高級ホテルでですか?」


「ああ、グレースホテル東京の総支配人とは友達なんだ。世界中、どこの国のグレースホテルに泊まっても、最上級のもてなしで応えてくれる。何から何まで素晴らしいホテルだから。国は新婚旅行を兼ねて君が決めればいい。ウエディングドレス、指輪も早速見にいこう。楽しみだ」


グレースホテルにウエディングドレスに指輪。


あまりにも素敵なワードの羅列に少し戸惑う。


「本当に……私達、結婚するんですね……」