ある晴れた夏の日、女子のハードル走が行われた。自分はそれを見学し、先生の教育の仕方や生徒との接し方、生徒の性格やどんな事を言ってくるかなどを、見学していた。
そんな時、
「杏奈すご!」聞いた事のある名前が俺の耳を通り過ぎた。我に返った俺は驚いた。
カンガルーのようにハードルを飛びこえ、チーターのように五十メートルを全力で走っていた。そして、ゴールをした『杏奈』という子は汗を書きながらも、笑顔が光っており、夏風でポニーテールをゆらし友達と話していた。