「…っ」 私は、好きだと琉聖さんに知ってもらうために、上半身を起こし、琉聖さんの手を掴む。 「私、りゅーせーさんのことだいすき」 呂律が回らない。 「バカ…、熱あんのに喋るから悪化してんじゃん」 バカ…バカと連行しながら、私の上半身を寝かせ、布団を肩まで掛けてくれた。 優しいなあ。 私はもう一度、瞼を閉じた。 世界で一番、安心する匂いのおかげで。