私はびっくりするほど冷静だった。
病室に戻りしばらく沈黙が続いた。
最初に口を開いたのはお母さんだった。
「私は治療を受けて欲しい。手術でも、抗がん剤治療でも放射線治療でもなんでもいいから受けて欲しい。」
「俺も同じだ。華には辛い思いをさせてしまうかもしれないけど、それでも生きていて欲しい。」
そうだよね。普通はそう思うよね。
「1日だけ時間ちょうだい。ひとりで色々考えたい。」
「わかった。じゃもう面会の時間終わりだからまた明日来るね。」
「うん。ありがと。おやすみ」
「おやすみ」
「おやすみ」
お母さん達は帰った。
それから私はこれからのことについて考えた。
人生でこんなに頭をはたらかせたことはないってくらいたくさん考えて沢山悩んだ。
気づいたら朝になっていた。
華はどうしても寝る気にはならなかった。
