嘘つきは恋のはじまり✗ 恋の終わり???


忘れ物ないよね?

携帯持ったし…
財布…定期…

入ってる



むくんでる足をヒールに入れた



「草薙、もぉ帰るの?」



ビク…



振り返ったら深瀬が立ってた



「あ、ごめん
起こしちゃった?

お礼も言わないでごめんね
ありがとう」



深瀬は何も言わずに
持ってたブランケットを抱きしめた



「あ、それ
掛けてくれてありがと
深瀬、寒かったよね?
後でちゃんと洗ってね!
あと、一応部屋中消臭スプレーしといて!」



匂いさえ
ここに忘れたくなかった



「草薙、もぉ会えない?」



私の気持ちとは裏腹な質問しないでよ



「ん?…うん…」



「友達としても?」



友達?

なんで?

もともと何年も連絡取ってなかったじゃん



「…うん…」



「会いたくない?」



深瀬は
会いたいの?

私に会いたいの?



私だって…



出そうになった言葉を飲み込んで
返事した



「…うん…」



私だって…



「そっか…
じゃあ、最後だから言うね」



最後?

なに?

こわい



「ん?…うん…」



「草薙…オレ、好きだよ…

今も…草薙のこと、好き…

芭が…ずっと好きだった」



え…



うん…て言うのが精一杯だったのに

うん…も出なかった



変わりに出たのは…

涙だった



あれ…?

なんでだろう



「え…泣くなよ
泣かせるつもりで言ったんじゃないから」



私も泣くつもりなんかなかった

別れる時も深瀬に涙みせなかったのに



深瀬が私を好きって言ってくれてる



それをどう受け止めていいのか
わからなかった



カノジョがいる人の好きを
心から喜ぶこともできなくて


嘘か冗談だったら嫌だな…って
まだ深瀬をどこか信用してなくて


でも一層のこと
嘘だよ、本気にするなよって
笑ってくれた方が楽だな…って


そしたら私も
涙を拭いて笑うと思う



深瀬は真剣な顔で
私が泣いてるからか
辛そうに私を見てた



言ってよ

嘘だよって



深瀬が言ってくれないなら
私が言うね



出てくる涙を抑えながら
精一杯息を吸った



「深瀬……嫌い…

深瀬のそーゆーとこ…嫌い

カノジョいるくせに…

私にフラれたくせに…

そーゆーこと、言わないでよ

私が深瀬のカノジョだったら…

もぉ、カノジョじゃないけど…

…大嫌い…」