「ただいまー」
久しぶりに見た母は
特別老けたわけでもなく安心した
「おかえり、芭
元気だった?仕事忙しいの?」
「うん
お母さんもお父さんも元気だった?」
「うん、なんとかね…
お父さん今、お墓の掃除に行ったから
もぉすぐ帰ってくると思う」
「葵、カノジョ連れてくるって聞いた?」
「聞いた聞いた
今晩みんなで一緒にご飯食べようか
芭は?
いい人いないの?
いつでも連れて来てね」
「うん…
あ、私、早めにお墓参りして
そのまま向こう帰ろーかな…」
「え、1泊もしないの?」
「うん、ちょっと友達と用があって…
泊まる準備もしてきてないし…」
嘘をついた
ホントは1泊ぐらいしようかな…って
夏休みは1週間も取ってるし…
帰っても友達との約束なんかない
「残念ね
今度もっとゆっくり帰ってきてよ」
「うん」
お母さんとお父さんの元気な顔見たら
それでいいや…
こっちには
そんな用しかない



