カレシが嫉妬を覚えたら

「佐野柚月ちゃーん」



壮行式が終わって自分のクラスに帰ろうとすると、後ろから大きな声で誰かに呼ばれた。


振り返ると、なぜかハンドボール部の3年生のキャプテンが私の名前を呼んでいた。



「は、はい……佐野は私です」



戻って恐る恐る近づくと、キャプテン含め、数名の3年生に囲まれてしまった。


みんなガタイがいいから圧がすごい……それより私、何かしたっけ?



「煌の彼女~、ありがとう」



男子に囲まれて震えていると、私をじっと見ていたキャプテンが突然笑顔になった。


何がありがとう?だめだ、緊張して全然想像できない。



「な、何がですか?」

「煌がね、この前に試合、彼女が来てるからいいとこ見せないとって張り切ってくれて」

「そう、なんですか……」

「おかげで勝てたよ。俺らが決勝行けたのは半分くらい彼女ちゃんのおかげだから」

「そんなことないです。皆さんの実力ですよ」

「謙遜しちゃってかわいい~」



ひとまず、敵意じゃなくて感謝みたいでよかったけど、知らない人に囲まれてるこの状況はストレスだ。