「光~、ゆづちゃ~ん、いる?」



放課後、名前を呼ばれて振り返ると、声をかけてきたさらっさらの長い髪に背の高いスレンダーな子と、その隣のボブで目のくりっとした子が私たちのクラスに入ってきた。



「秋華だ!」



すると部活の準備をしていた冬斗くんが、スレンダー美人の秋華ちゃんを見て目を輝かせた。


それもそのはず、秋華ちゃんは冬斗くんの彼女だから。



「秋華ちゃん、俺に会いに来てくれたの?」

「いや違うけど」



冬斗くんは尻尾を振る犬のごとく近づいたけど、クールな秋華ちゃんに一蹴されて撃沈していた。


このカップルは性格が正反対でおもしろい。



「ねえちょっと、やばいんだけど」



秋華ちゃんは彼氏どころではないのか、私たちふたりに近づいてスマホの画面を見せてきた。