カレシが嫉妬を覚えたら

「……震えてる」



煌くんはもう一度私に向かい合うと、そっと手を伸ばして私の指先に触れた。



「ごめん、全部俺のせい」



謝罪を求めているわけでもないのに煌くんは謝ってきて、やっぱり如月くんがさっき言ったことは全部本当だったんだと知った。



「真面目に向かい合って来なかった自分にツケが回った」



だからって嘘をつかず、私の不安が少しでも和らぐように手を握る煌くんは素直な人だと思う。


たとえ過去に女の子と蔑ろにしていたとしても、今ここにいる煌くんはその過去に向き合おうとしている。




「俺のことが嫌になったなら、この手を振りほどいて」



いつだって、凛としてまっすぐな煌くん。


だけど今は不安に瞳を揺らしている。


そんな顔をするほど私のことが大事なのかな、なんてほんの少し嬉しかった。



「そんなことしないよ。でも、煌くんの口からどうしてそうなったのか聞きたい」



少しでも私に対して特別な感情を抱いているなら、これくらいのわがままは聞いてくれるかな。


すると煌くんはゆっくり頷いた。



「一緒に帰ろう。道すがら全部話すから」



そうして煌くんは、過去の自分を紐解いて教えてくれることを約束してくれた。