「は!?遊馬のやつまた一緒に帰ってくれなかった?信じられないんですけど!」



翌日、教室で昨日の件を聞いて憤るのは、幼なじみで親友の(ひかり)


保育園からずっと一緒で、こんな気弱な私の味方でいてくれる。


光が動くと、ゆるく巻いて高めに結んだツインテールが揺れる。


今日はお揃いにしようと言われたから私もツインテールだけど、大人しい委員長が調子乗ってるって思われそうだから低めにした。



「なんなのあいつ、はっきりしろよ。私がカチコミかけてやろうか?」



光は男兄弟に囲まれて育ったから、女の子らしい顔に反して口が悪い。


光はいつだって私のために真剣に向き合ってくれる。


私は向き合うこと自体苦手だから、こうやって流されやすい性格なわけだけど。


光の身長は私と同じ154cm、顔つきも姉妹と勘違いされるくらい似てるのに、性格は昔から真逆だった。


髪型ひとつですら他人の目を気にするような私とは正反対。



「光、ありがとう私のために怒ってくれて」

「ゆづ、いい子すぎ……そろそろ怒っていいから」



光と私は凸凹だから気が合うけど、恋愛に関しては正反対だとうまくいかないみたい。


やっぱり早く別れた方が、私のためにも、私のことで悩んでくれる光のためにもなるのかな。


ほら、また自分の意見を持たずに流されてる。