カレシが嫉妬を覚えたら

他人の不幸は蜜の味。本当にそう思ってる人間がいることを私は知っている。彼はその類の人間だ。


人を貶めて、翻弄する姿を哀れに思ってバカだなと見下して優越感にひたる。


私は生真面目なくせに不器用だったから、そうやって笑われてきた。


気持ち悪い、吐きそう。


これまでの苦しい思い出と重なって、吐き気を催した。


やっぱり無理して光に大丈夫なんて言わなければ良かった。


肩を落として再びうつむくと、足音が聞こえてきた。


こっちに近づいてくる。光かな、今は凱くんのそばにいたいはずなのに、また迷惑かけちゃった。



「ゆづ!」

「……煌くん?」



ところが、聞こえてきた声は煌くんだった。