カレシが嫉妬を覚えたら

「ねえねえ、煌まだ学校にいる?」



その時、前方から男の人の声がした。


スマホの画面を隠して顔を上げると、他校の制服を着た背の高い人が近づいてくる。


タレ目で柔らかい雰囲気の、煌くんに負けず劣らずの美形男子。


でも煌くんと違って、自分の魅力をしっかり把握してそうなタイプ。


要するに遊んでそうな感じ。



「えっと……遊馬煌のことですか?」

「うん、そいつのこと」

「部活のミーティングがあるそうです」

「ふーん、じゃあここで待ってたら来るか。教えてくれてありがとう」



知らない人だけど、煌くんの友達みたい。


私はやっぱり、彼女なのに煌くんのこと何も知らないんだ。


その人とすれ違った後、スマホの画面とにらめっこして、さっき打ち込んだ文章を送るかどうか真剣に悩んだ。


でもこのメッセージを送ったら、きっとすぐ“分かった”って返信が来て、私たちの関係は簡単に終わってしまうはず。


そう思ったら送信できなかった。