カレシが嫉妬を覚えたら

「“頑張れ”って言葉は無責任だし、プレッシャーになると思ったから、自分らしく楽しんでほしいなって」



精一杯考えた私なりのエールだったけど、伝えるとなんだか恥ずかしくなって、パッと目を背けて歩き出した。


すると、突然手のひらに覚えた感触。


見ると、煌くんの大きな手が私の手のひらに重なっていた。


手を繋いだことを理解するのに数秒かかった。


しかも煌くんから繋いでくれたことに動揺して、思い切り二度見してしまった。



「……ありがとう。ゆづが俺の彼女でよかった」



煌くんを励ますつもりが、結果的にその言葉で私が救われてしまった。


ほんの少しのやるせなさは、煌くんが気の抜けたような笑顔を見せてくれたおかげで緩和した。