あれだけ賑わっていたグランピング会場も、しばらくすれば静寂に包まれた。


私たちはまだ焚火に当たっていて、ゆらめく炎越しにお互いの顔を見つめていた。



「時間がゆっくり流れる感じがする」

「そうだね、ゆったりできるね」



忙しい日々の中で、こうやって何も考えない時間はとても貴重だ。


煌くんはずっと炎を見つめていたけと、突然顔を上げて目を合わせた。



「大人になったら、また来よう」

「うん、約束ね」



真剣な顔でどうしたかと思えば、煌くんは新たな約束を交わしてくれた。


私たちはどんな大人に成長しているのだろう。


その答え合わせを数年後、この場でできますように。


私は光輝く星空にそっと祈った。