だけど、好きな人のベッドで寝ているという状況が刺激が強すぎて眠れない、どうしよう。



「あの、煌くん」

「んー?」



身動きも取れないから、夢の世界に片足をつっこんでいる煌くんに話しかけた。


眠そうな声がいつもと印象が違ってかわいい。



「ゆづ、なに?」



眠い中、用事がないのに話しかけてしまったのが申し訳なくて適当に質問を考えた。



「私のこといい匂いって言ってたけど、どんな匂いがするの?」

「少し甘くて、癒される匂い」



するとうなじに鼻をすり寄せてきた。



「この匂い好き……」

「……嗅がないで」



恥ずかしくて身をよじると、その瞬間煌くんはうなじにキスをした。



「ひっ……」

「朝起きてもゆづが隣にいるって考えると幸せ」



またスイッチが入ってしまったのかと思ったけど、覇気のない眠そうな声で煌くんは呟いた。



「おやすみ、ゆづ」

「おやすみなさい……」



それ以降は首筋に煌くんの息が当たるだけで何もして来なかった。


寝ぼけて限界でも甘えてくる煌くんがかわいすぎる。


今度はときめきに心臓がうるさくなってしまったけど、煌くんにぬくもりが伝染して、いつの間にか眠りについていた。