煌くんは中学生の時からひっきりなしに彼女がいたらしい。


でも歴代の彼女はみんな美人で、私とは正反対のキラキラした女の子たちだった。


私の前に付き合っていた人だって、ひとつ上の学年の3年生で、学校内で一、二を争うすごく綺麗な先輩だった。


だから煌くんがマジメが取り柄のような平凡な私と付き合ったのは、面倒事に巻き込まれないためだって言われてる。


大人しくて言うこと聞いてくれそうだから、ほかの女に付きまとわれないように、予防線を張る目的で付き合ったんだって。


自分でもそう思ってた。


でも昨日の出来事を思い出すと、ちゃんと彼女として見てくれたのかな、なんて自惚れてしまう。



「ねえ、遊馬と一緒に帰ったってほんと！？」

「うん、楽しかったよ」



朝、教室に入ると光が待ってましたと言わんばかりに笑顔を輝かせていた。