「いいよ、中間の時教えてもらったからそのお返し」

「大丈夫?部活も大変なのに」



インターハイが終わって、体育祭も終わったから、先週ハンドボール部の次の部長を決める部内投票があった。


部長には煌くんは選出され、部員たちは満場一致だったらしい。


私は、煌くんは案外プレッシャーに弱いから副部長くらいの立ち位置がいいんじゃないかなと思ったけど、部内の意見なら仕方ない。



「いいよ、俺にはもうゆづがいるから大丈夫」

「え?」

「ゆづが頼ってって言ってくれたから。何かあったら相談できる人がいるって心強い」



だけど、私を頼れる人、と認識してくれてるなら大丈夫かな。



「試験一週間前は放課後部活ないから、都合のいい時俺の家に来て」

「うん、よろしくお願いします」



お互いを頼れる関係っていいなって思う。依存じゃなくて、お互いを信頼できる関係。


煌くんと付き合った当初はこんな関係になるとは思ってなかった。


今が幸せだから、これからも煌くんの隣に立てるよう、努力を怠らないようにしないと。