6月も半ばを過ぎ、7月頭にある期末テストに向けて本格的に勉強をしなければいけないと気合を入れていた頃。


私は悪いニュースを聞いて顔面蒼白になっていた。



「夏祭りの日に補修は絶対嫌……」



なんと、今度の数学のテストで平均点以下を取った生徒は強制的に補修になるらしい。


しかも補修の日程が、近隣で開催される花火大会とかぶっているから補修になったら大変だ。


煌くんを夏祭りに誘おうと思ってたのに。



「煌くん、数学を教えてください……」



私はその知らせを聞いて、すぐさま煌くんのクラスに出向いて頭を下げた。


もう煌くんのクラスの人は、私が教室に行っても驚かなくなった。


最初は好奇の目にさらされていて怖かったけど、みんなさすがに慣れたらしい。