カレシが嫉妬を覚えたら

すると煌くんは辺りをキョロキョロ見回し、私を見かけると無表情を崩してほっとしたように眉毛を下げる。



「ごめんね、お待たせして」



煌くんの表情に罪悪感が増した。


逆ナンしてる人の方が私よりかわいかったからしばらく声をかけられなかったなんて言えない。


煌くんは私のもとに一直線に歩いてくると、手を握って歩き出した。



「いいよ、楽しみで早く着きすぎただけ」



相変わらず煌くんは私が近くにいる時といないときでギャップが激しい。


背後から「彼女の前だと別人じゃん」という声が聞こえてきて、やっぱり勘違いじゃないんだと得意げな気分になった。


ところで煌くんと手を繋ぐのは恥ずかしい。


煌くんは慣れてるのかもしれないけど、恋愛初心者の私にデート開幕から恋人繋ぎはハードだよ。



「煌くん、手……」

「まだ恥ずかしい?」

「だって、恋人繋ぎしたの初めてだよ」

「そう?」



煌くんに訴えかけたけど、まったく離してくれる気配がない。


それどころか歩きながら顔を近づけて来た。