「あの3人組、先生が叱ってくれたらしいけど、ゆづが逆恨みされたら嫌だから、しばらく一緒に通う」



首を傾げると疑問を抱いていることに気が付いてくれたらしく、説明してくれた。


さすがに家まで乗り込んで来るとは思わないけど、煌くんのあからさまな特別待遇に優越感を覚える。


気がつけば口角が上がっていたけど、ダメダメ。


ハンドボール部は今週から新体制のチームになって大変なのに。


私じゃなくて部活を優先して欲しい。



「朝練は?」

「しばらく試合ないから大丈夫。新チームだし、この1か月は慣らしの期間みたいなものだから」

「煌くんの負担にならないならいいけど……」

「ならないから心配しないでいい。使命感じゃなくて、俺がゆづと一緒にいたいからやってる」



朝から煌くんの優しさと彼氏力が炸裂している。


耐えきれず赤面すると「朝からその顔見られた」と煌くんは満足そうだった。