カレシが嫉妬を覚えたら

「誰か手伝って!」



声のする方を見ると、体育倉庫の前で組み立てた大型のテントを移動させたいけど、6つある柱に対して人数が足りないらしく困ってるみたい。



「仕方ないなぁ」



私はひ弱で役に立たないから力持ちの人に手伝って欲しいところだけど、お人好しな風夏ちゃんはすぐに行動に移した。


まあ、非力でも人出不足よりマシかな。


テントに近づくと、比較的負担の少ない真ん中の柱を持つように配慮してくれた。



「しっかり支えてな。せーので持ち上げるぞ」



居合わせた生徒指導の先生の指示のもと、みんなでテントの柱を持ち上げて移動させる。


うん、大丈夫そう。重いけど運べないほどじゃない。


ゆっくり慎重に運んでいると、通りかかった部室の物陰から女子のクスクス笑う声が聞こえた気がして、そのあと視界の隅に人影のようなものが映った。


その瞬間自分の足に、何か引っかかった感覚がした。