与坂だって、きっとそうなんだろうな。


愛されることを諦めてる。


ガラッ


1-Dの扉を開ける。

俺を見てクラスメイトが悲鳴をあげる。


そりゃそうだ。

俺はこいつらの目の前で飛び降りた。


変わらず柿谷の周りには女が群がる。


「よぉ、気分はどうだ、柿谷」


俺が近づけば、女たちは避けるように後ろに下がる。


俺を無表情で見上げる柿谷。


「皇みてえに、話せなくなったか」


ピクッと眉が動く。


「俺の飛び降り、綺麗なもんだったろ。

どうだった。



" ハル "の飛び降りと

どっちが綺麗だった?」



ニィッと笑って見せる。

気付いた時には、胸ぐらを掴まれていた。


手が怒りで震えてる。


「てめえ…今なんて」


「ああ、でもそうか。お前はあの時下で見てたんだもんな。じゃあ、昨日上から見てたお前じゃ、比較できねえか」


殴られそうなのを、がら空きの柿谷の腹を蹴って阻止する。


「ぐ……っ」


「殴られると、お前の片割れがうるせえからな」


「…かた、われ……?」



「いーや、今それは別に関係ねえ。」


ワイシャツを直して、昨日殴られた女を探す。


「口、大丈夫か」


「……ぇ、あ」


「平手とは言え、男の力だとかなり痛むだろ」