「3人って言われてえな」



ニッ、と笑って見せれば、2人とも固まる。


俺も早く、強くなるから。



ぬっ、と両脇から手が伸びてきて、天馬は俺の頭を撫で、耀介は頬をムニムニと触る。



「ちょ、んだよ」


「あと何年かは甘やかさせろ」


「やっと兄貴だって言えたんだから、そんなにすぐ独り立ちさせないよ」



何だこの2人。

やっぱ、どっか馬鹿なんだよな……



「や、めろって。折角丞さんにやってもらったのに、崩れるだろ」


2人の手を払い除けて、スマホを出して髪を直したり、化粧が崩れていないか確認する。



2人がまた静かになる。

……おいおい、丞さんの名前出しただけで、機嫌悪くなるとか言うなよ?


先が思いやられるだろ。


「言っておくけど、丞さんと柊吾に圧かけんのだけナシな」


この感じだと柊吾も危ない気がしてならない。

今日、家を出る時柊吾の様子がおかしかったのは、どっちかのせいだろ。


ゴゴゴゴッと漫画のような音がなりそうなほどのオーラを出して、黙る2人。


そんな中、扉が開き、ダンディーな着物姿のじいちゃんと、その一歩後ろを着いてくるこれまた端正な顔をしたイケおじが現れ、皆立ち上がる。