「気に食わねえなら、そう言えばいいだろ。口噤んでちゃあ喧嘩もできねえ」


大方、喧嘩の理由は知ってる。

知らなきゃ監視なんぞできない。

2人が問題を起こさないようにする監視だからな。



仲良くなって貰えりゃそれもそれでいいんだが、そうもいかないくらい拗れてんだよなぁこいつら。


だから、問題起こさねえでいてくれれば、俺はそれでいい。



「適当なこと言うな」


「じゃあ耳塞いどけよ」


時に、男は女より女々しい時がある。


「得意だろ?好き勝手言われんのを何ともねえ顔で流すのなんて。……でも俺が言う言葉は図星だから流せねえ。どうせそんなこったろ?」


あ、殴られるな、これは。


顔スレスレ。寸止めで拳が止められる。



「お前、俺に興味なんてないはずだろ。それに、口数も少ないはずだ。何の理由でそんなにベラベラ話してる」



あ、不審がられてる?


やっべ。



……いや、待てよ?


興味なんてないはず、って。

いやさっきから、興味があるのはお前の方っつーか。



「お前こそ、俺を知ったふうに話すよな?最初っから不思議だったんだよ。よーく俺を見てんなぁってな。」



皇の眉間がピクっと反応する。


図星か。