『はぁ、そろそろ、諦めた方がいいのかなぁ』




そう、最近私が考えていたこと


だって、せっかく同じクラスなのに、一言も話してないし、名前も言ってないんだよ!?

ぐいぐい行く人はいるし、

わたしに勝ち目なんてないよ、





この言葉は、空気に溶けて消えていくーーーー


はずだったのに...




『はぁ!?なに言ってるの!葉月!ここまで頑張ってきたんじゃない!』



『そう、だよね...、』
...っ?て、あれ!?





心の中で言ったのになんで返事が!?




『こ、心ちゃん!わたし、いま、心の中で言ったよねっ!?なんで、返事してるの?』




心ちゃんは一年のときからの親友。
席が、前後で、一番初めに仲良くなった子




『...っ!もしかして!超能力か、なに、か...?』



心ちゃんは、はぁ、と言う言葉がぴったりな顔をしている



...あ、やばい、

これは...


違ったか...




『あぁ、もう、葉月、心の声があふれでてたよぉ?』


何を言われるかとドキドキした

うそでしょ...
恥ずかしい!!



どんなに私みたいな人でも
心の声まで声に出てしまう人はいないだろう。



まさか、口から気持ちが出てたとは...



心ちゃんは、ふふっと笑って

『まあ、頑張りな!葉月なら、できる!』
と、私の肩をポンッと叩いて席についた