小学6年生の頃の話だ。
 夏休み明け、友達のAさんが不登校になった。理由は不明。
 担任の先生は私と当時の友達(Kさん)に言った。Aさんの面倒をを見てほしいと。
 急に不登校になったAさんが心配だった私たちは快く承諾した。それに、担任は怒るとすごく怖かった。
 不登校、と言うには語弊がある。正確には保健室登校、もといカウンセリングルーム登校だった。
 校舎2階にあるカウンセリングルームで彼女は過ごしていた。顔を見せると、いつもと変わらない様子の、気の強そうなAさんがいた。
 私たちはしばらくAさんの世話を焼いた。彼女の給食を2階まで運び、代わりに書いてやった連絡帳を届け、昼休みは一緒に過ごした。