「……〜っ!」
……紫央くんの指、
長くて、骨張ってて、男の子の手だって思う。
力強いのに、撫でるときは優しい。
色っぽくて、女の私とは全然違うなって、思い知らされる。
「今度はこっち動かして」
「こ、こう?」
「ん、そう。上手」
カチャカチャとコントローラーを操作する音と
異様なくらいバクバクしてる私の心臓の音が聞こえる。
……心臓の音、聞かれてたら恥ずかしい。
「……あのさ、憂莉」
「…あ、はいっ!?」
「……こういうのはさ、
もっと警戒しなきゃダメだよ」
耳元で、紫央くんの声がやけに甘く響く。
まだ心臓バクバクなままだというのに、
次の瞬間、私は紫央くんに押し倒されていた。